「RD-Cafe」開催報告

「7000以上あると言われる稀少疾患(Rare Diseases, RD)について多くの人の知ってもらうこと」を目的に企画された第1回RD-Cafeが2018年3月9日に東京大学の本郷キャンパスにあるUT Cafeで開催されました。病気の専門的知識だけでなく、そういった病気と共に生きるという経験についても知ってもらいたいという考えから、NPO法人PADM – 遠位型ミオパチー患者会 – 代表理事の織田友理子さんをゲストにお迎えして、参加者みんなで「対話」を行いました。

1. 織田友理子さんからのお話

織田さんは、大学在学中に手足などの筋肉から全身が衰える進行性の筋疾患「縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー」と診断を受けました。現在はNPO法人PADMの代表理事を務めていらっしゃるほか、国際的な研究プロジェクトに関わったり、バリアフリー情報共有アプリ『WheeLog!(ウィーログ)』を共同開発されるなど、多方面でご活躍中です。でも、診断を受けてからそれを受け入れるまでにご自身の中でも葛藤があったこと、そしてご主人や家族、担当の医師など様々な人との関わりがあったからこそ、病気と向き合っていくことができるようになったことなどをお話いただきました。また、患者会に参加することにも初めは少し不安があったというご自身の経験から、今は少しでも他の患者さんやそのご家族が一緒に活動をしたいと思える雰囲気を作るように心がけているとのお話もありました。他人と比較するのではなく、自分にとっての幸せを追い求めていくことが大切なのではというご意見は、多くの参加者から共感を得ていたようです。一緒に歩んできたご主人からも、織田さんとだからこそ、自分一人ではできないような色々な経験ができているというお話を伺うことができました。

2. 参加者の対話

織田さんのお話を聞いた上で、参加者は3つの小さなグループに分かれて、感じたことや思ったことを自由に共有しました。当日は、医療専門家を目指す学生や現在医療に携わっている病院や介護施設の関係者の方、そして研究者など、多様な方が参加しており、印象に残ったポイントもそれぞれの視点を反映したものになっていたようです。その後は、「医療者としての関わり方」・「患者会の役割」・「情報の発信」という3つのトピックを選んで、もう一度グループに分かれて対話をしました。各テーブルの対話は非常に盛り上がっていたようで、時間が足りないという声も聞かれました。話をすることで何か答えが出るわけではありませんが、他の人の意見を聞くことで、今後それぞれがどのようなことができるのかを考えるきっかけになったように思います。

本イベントは東京大学医学教育国際研究センター講師の孫大輔先生と明治学院大学社会学研究科の渡部沙織さんと共に企画・実施を行いました。ご参加いただいた方々からは非常に前向きなコメントをいただいており、今後もお二人にご協力をいただきながら、このような活動を続けていきたいと思っています。

東京大学科学技術インタープリター養成部門
特任講師 見上公一


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