概要

設立趣旨

現代社会に生きるわたしたちは、日常生活のあらゆるところで科学技術の恩恵を受けています。でもその一方で、複雑化する科学技術への心理的な距離は遠くなるばかり。世の中の科学離れも進んでいます。このままでは、科学技術と社会との関係はバランスを失い、進むべき道を誤りかねません。

そこで生まれたのが、 「科学技術インタープリター養成プログラム」です。

自らの専門分野をしっかりと持ちながらも、その中に閉じこもらず、社会における科学技術の在り方についても考えて欲しい、その想いから、大学院生を対象としました。また、専門の枠を越えて、多様な考え方や知識を互いに学べるよう、専攻分野に関わらず全学から広く受講者を募ると同時に、多くの教員の協力も得て、分野横断的なカリキュラムを組んでいます。
視野を広く持って研究開発を進める科学技術者。政治や経済、哲学などの立場から科学技術との接点を探る文系人材。そして、科学技術と社会の中間に立って、双方のコミュニケーションを活性化してくれる人材―そういった人たちを養成し、社会に送り出すことが、東京大学の重要な使命のひとつだと考えています。
正規の大学院課程に追加される副専攻カリキュラムですから、学生も教員も負担は少し増えます。しかしそこで得られる気づきや経験は、科学技術と社会とのより良い関係を築いていくリーダーとして、将来に渡って活躍していく糧となることでしょう。


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科学技術振興調整費

科学技術振興調整費は、総合科学技術会議の方針に沿って文部科学省が運用を行う、政策誘導型の競争的資金として活用されるものです。 また、一層の効果的・効率的活用を図る観点から、平成16年度より、公募の受付、審査・評価の支援、課題管理等の事務の一部を独立行政法人科学技術振興機構(JST)が受託しています。本プログラムは新興分野人材養成において2005年に採択され、秋からスタートしたプログラムです。

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教養教育高度化機構 科学技術インタープリター養成部門

科学技術振興調整費の支援を受けたプログラムとしては、2010年の3月をもって終了しました。
引き続き2010年4月からは、東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属の教養教育高度化機構の中の「科学技術インタープリター部門」と位置づけられ、これまでと同様に東京大学全学の大学院生を対象とした大学院副専攻プログラムとして継続しています。
それに加え、教養学部後期課程の学生を対象とした学融合プログラムとしても位置付けられています。

プログラムの特色 FEATURES

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理系・文系を問わず専門分野の知識を持ちながら、科学技術と社会との関係を考え、両者のより良い関係を築くための核となる人材を育てるため、毎年10名程度の大学院生を選抜し、少人数で密度の濃い教育を行います。
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全学から集まった多彩な講師陣による講義や演習、研究現場の見学、異分野を学ぶ受講生同士のディスカッションなど、分野横断的な活動を重視したプログラムです。カリキュラムは冬学期からスタートし、1年半で完結します。この間に所定の単位を取得すると、総合文化研究科長より修了証が授与されます。
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原則として授業は平日の5・6限に実施していますが、集中講義や土曜の授業なども多用した柔軟な授業スケジュールを組み、本専攻に支障なく履修できるよう配慮しています。
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ベースとなるのは東京大学のイチョウのロゴマーク。 イチョウの葉をアルファベットの「S」の文字に見立て、Science(科学)とSociety(社会)の頭文字である2つの「S」が近づき、重なり、互いに調和するようすをイメージして作られました。

科学技術インタープリターの必要性

科学技術が日常生活に密着している現在。インターネットや医療だけでなく、わたしたちが日々食べているものも着ているものも、すべてが最先端の科学技術と関係しています。でもその一方で、難解で複雑な科学技術への心理的な距離は遠くなるばかり。世の中の科学離れも進んでいます。
科学技術インタープリターは、一般社会と科学技術の間をつなぐ人材です。単に科学技術を普及啓発するのではなく、市民が科学技術に対して抱く疑問や意見を受け止めること、科学技術が社会に与える影響を多面的に考え問題提起すること、など、双方向的な役割が求められます。専門分野に関わらず、そういった視点やマインドを持った人材が、さまざまなセクター・立場で活動することで、より多くの人々が科学技術について関心を持ち、自ら考え判断する力を高め、科学と社会とのより良い関係を築くことにつながります。

多方面への輩出実績

科学技術インタープリター養成プログラムでは、科学技術を「わかりやすく伝える」だけでなく、科学技術の「何を伝えるか」をも考え、一般社会と科学技術の間の双方向コミュニケーションを実現できる人材を、社会のあらゆる場面へ送り出すことを目指しています。プログラム開設以来、73名の修了者を輩出しました(2016年3月現在)。修了者は、研究開発・教育・科学技術行政・ジャーナリズムなど、幅広い分野で精力的に活躍しています。

これまでの受講者(1―12期)

 


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